オリーブは比較的病害虫に強いといわれますが、オリーブを好んで食害する虫もおり、放置しておくと早い時期に枯れてしまうこともあるそうです。

幹につくもの、葉につくもの、地中の根につくものなど様々で、それぞれに適した対策をとることが重要になるでしょう。

ここでは、オリーブにつきやすい虫の対策についてご紹介します。

オリーブに虫がつきやすい場合の対策方法は?

オリーブを食い荒らす主な虫としては、幹にはオリーブアナアキゾウムシ、葉にはハマキムシやスズメガ、根にはコガネムシなどが挙げられます。

そもそもオリーブの実に含まれる『オレウロペイン』が生き物の嫌がる成分であるため、虫などを寄せ付けないという理由で庭に植える方もいらっしゃるそうです。

しかし、オリーブアナアキゾウムシはこの成分によって食欲を刺激されるのだとか。

実がなる楽しみもあるので、できることなら薬剤を使用せず対策したいものですよね。

そのため、日々の観察と見つけた場合には速やかに取り除くことが大切になるでしょう。

スズメガは成虫が葉の裏などに卵を産みつけますので、成虫が飛んで来ないように防虫ネットなどを利用するのも一つの手段になります。

蛹の状態で越冬するものもいますので、次のシーズンのために冬の間も観察して駆除する必要もありそうです。

スポンサードリンク

また地中の根を食い荒らすコガネムシの幼虫は、酸性の土に発生しやすいため、苦土石灰などをまいて土を中和させることである程度防げるといわれます。

ところで、虫の中には益虫といって害虫を食べてくれたり花粉を運ぶなど、人にとって役に立つものもいます。

これらの力を借りてオリーブに害虫がつきにくくするという考えもありますので、最後にご紹介します。

益虫としてよく知られるのがクモですが、これがオリーブの木に住み着いてくれれば、ハマキムシやガの成虫などに効果が期待できるかもしれません。

アシナガバチはハマキムシを捕食しますし、テントウムシは人間の肉眼では確認しにくいガの卵などを食べるそうです。

ドロバチはオリーブに生息する青虫を捕獲して巣の中に持ち帰ってくれるなど、個体としては小さな力かもしれませんが、その数が増えればかなりの効果が期待できるかもしれませんね。

ただし、オリーブにあまりにもクモの巣が張っていても景観上よくないでしょうし、人間が蜂に刺されてしまうのは本末転倒でしょう。

人間の手入れとの適度なバランスで害虫から大切な木を守りたいものですね。

まとめ

どうしても発生してしまう害虫対策には、その性質をよく理解して適切な対応をとることが大切になりますね。

成虫になると害はなくても卵を産み付けていくスズメガなどは、物理的に木に近づけないような防虫ネットなどの対策が必要になるでしょう。

農薬で対策すると、害虫を食べてくれる益虫まで駆除してしまうことになりますので、環境や生態系などのことも理解しながら上手に付き合っていくのがいいのかもしれませんね。