オリーブは比較的害虫被害が少ない木として知られていますがその数少ない害虫被害の中に恐ろしい被害が潜んでいます。
それは”ゾウムシ”による被害です。
中でもオリーブを愛してやまない”オリーブアナアキゾウムシ”はオリーブの幹を侵食し枯らしてしまう厄介な害虫です。
そこで今回はその”オリーブアナアキゾウムシ”の対策方法などをご紹介します!
オリーブに潜む害虫オリーブアナアキゾウムシって?
オリーブを狙う害虫は数種類いてその中でも1番危険な害虫がオリーブアナアキゾウムシです。
このゾウムシは日本の固有種といわれていてもともとモクセイ科の植物を好物とし食害する虫なのです。
ですがオリーブアナアキゾウムシはオリーブの木が持つ”オレウロペイン”という昆虫が嫌がるはずの成分に対して食欲が増強される性質を持っていたがためにオリーブを食害するようになりました。
オリーブはゾウムシに食害されると枯れるの?
食害といっても実際どのような被害なのでしょうか。
オリーブアナアキゾウムシの成虫はオリーブの樹皮を食します。
そして樹皮と木質部(もくしつぶ)の間に卵を産みつけそこで孵化した幼虫が木の内側を食べつくします。
そしてそこに寝室のような部屋を作りそこで羽化し成虫になるという仕組みです。
このようにゾウムシの成虫、幼虫ともにオリーブの幹そのものを食害した結果、オリーブが枯れてしまうのです。
早期発見、駆除できれば枯れてしまう前にオリーブを助けることができる場合もありますが再生確率は非常に低いようです。
ではこのオリーブアナアキゾウムシを早期発見するために食害されているかを見分ける方法はあるのでしょうか。
オリーブの根元におがくずが落ちている場合は間違いなく害虫に侵食されています。
ですがこのオリーブアナアキゾウムシと似たような食害を行う”カミキリムシ”もいるため見分けるのには注意が必要です。
カミキリムシの場合はほとんどの場合、直径約2mm程度の穴があいています。
ゾウムシの場合は樹皮にかさぶたのような腐敗した表面が見受けられますのでこの違いで見分けましょう。
腐敗した表面を見つけたらそこをとがったもので削ると食害された木質部が現れます。
ぼろぼろと崩れますのでその木屑と一緒に成虫や幼虫を掻き出しましょう。
この時点で被害に合った部分は綺麗に取り除き消毒、薬剤などで対策をしましょう。
オリーブアナアキゾウムシは日本固有種なのに地中海原産のオリーブを狙い撃ちして狂ったように食害することから謎の害虫と呼ばれている。外来種が別の生態系に入ると摩擦が起こる好例かと。
— vertical*6 (@vertical06) 2016年10月21日
まとめ
オリーブにとって1番の脅威となるのがこの”オリーブアナアキゾウムシ”です。
このゾウムシに食害されてしまうと最悪の場合枯れてしまいますが早期発見し駆除、対策が間に合えば生き延びさせることも可能ですのでゾウムシからオリーブを守り育てぬきましょう。