家の近所を散歩していると、それぞれのお家に「シンボルツリー」と呼べる様な樹が立っていたりするのをよく見かけます。

昔からそこに住んでいらっしゃるお家は勿論のこと、意外とここで暮らしだしてまだ何年も経っていないのに、なかなか立派な樹があるお宅もありますね。

~マイホームを手に入れたからこの家の象徴に「シンボルツリー」を植えたい~なんて意見を、ここ近年よく耳にするようになりました。

そんな人気な「シンボルツリー」の中でも、おススメな庭木の代表選手のひとつに『オリーブ』がありますね。

乾燥にも強風にも強く初心者でもそれ程神経質にならずに育てられ、また風水的にもいい意味合いが多いのも人気の理由でしょうね。

しかしながら、庭木の場合ですと当たり前の事なのですが、そこで根を張り成長をして行く訳です。

表面に見えている部分は分かりやすいのですが、よく問題となるのが成長過程での、その「根の張り方」です。

当然、根っこの部分は掘り返してみなければ、どの様に伸びていっているのかが分からない部分ですよね。

ここでは、その問題と成り得る出来事はどんな事なのかを調べてみました。

オリーブの根は配管を傷めるの?

地植えした木の根が成長するにあたって、庭に埋まっている配管に届いてしまい傷めてしまうと言う事例が多々あるそうです。

庭木の根の張り方は、簡単に説明しますと「根が下に向かって張る深根型」のパターンと「根が横に広がる浅根型」の2パターンがあるのです。

では『オリーブ』はどちらになるかと言いますと・・・後者の「根が横に広がる浅根型」になります。

しかしながらいくら浅型とはいえ、高さが2メートル越えも余裕で出てくる地植えの『オリーブ』にとって、根の深さが5㎝~10㎝では流石に倒れやすくなってしまいますよね。

勿論、その『オリーブの木』自身の高さ等もあり、根の深さはまちまちであるとは思います。

更には、そこのお宅の庭に埋まっている配管の深さもまた、まちまちだったりします。

地域によっては、20㎝ほ程度を掘ると配管が出てきてしまう場所もあるそうです。

その場所にしか木を植えるスペースがない場合は、配管が埋まっている深さを確認した方がいいでしょう。

『オリーブ』の成長を、高さ2~3mほどで留めると考えている場合は、配管の埋設されている深さは45㎝以上あった方が無難です。

ちなみに、もっと5m級ぐらいにしたいとお考えでしたら、その分配管の深さは必要となり60㎝以上の深さが推奨となるそうです。

特に古い配管材等や配管が劣化してきている場合など、接合部分や劣化部分等のほんの隙間に伸びてきた細い根が入り込んで、成長と共に徐々に壊してしまった例があるそうです。

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オリーブの根は家の基礎をも破壊する?

配管の深さを無事クリアしても、実はもう一つ気になる問題が有ります。

配管の説明でも触れましたが『オリーブ』は「根が横に広がる浅根型」です。

つまり、建てた住居の直ぐ横に『オリーブ』を植えてしまった場合、横伸びしてきた根が家の基礎部分に攻撃を仕掛けてしまう可能性が出て来ます。

攻撃なんて大げさな・・・と思うかもしれませんが、昔は特に多い例だったようです。

とは言っても、その「昔」ですと、松の木の様な根の力がとても強い木だったり、基礎も今の時代の素材よりは脆かったのでは?

と思われるかもしれませんね。

ですが今の時代でも、やはり庭に地植えされる場合の注意事項で必ず言われているという事ですので、植物の根を張る力というモノは甘く見てはイケナイ模様です。

基礎が少し脆くなってしまった時などに、ちょっとした隙間から根が侵入してしまうという事も考えられるのです。

家を建てる時に、基礎にガッツリと力を入れた場合ならまだ安心ですが、家を建てた時の状況が判らないような物件でしたりすると、ちょっと不安ですよね。

雑草程度の植物でも、ホンの少しのコンクリートの隙間から突き破って生えていたり,根を張ったりしているのを見た事があるのではないでしょうか。

それ程の力を持っている植物の根が入り込んでしまうのですから、基礎のコンクリートといえども徐々に破壊されてしまいます。

基礎はその名の通りそのお家の基礎の部分ですので、そこが侵食されてしまうとお家が傾くといった様な、大変な事になり兼ねないのです。

建物から『オリーブ』の距離が気になるけど、植え替え出来る場所が確保できない場合は、『オリーブ』と基礎の間に1m程度でいいですので「防護壁」になる板を埋めてあげるといいそうです。

どうしても板を埋めるのは難しい場合は、木の枝張りには同じ(もしくはそれよりも多少大きめの)大きさの根張りが必要とされていますので、枝が広がらないように剪定をするといいかもしれません。

ですが、例え一方向の部分が根が伸びる方向を抑えられても、残りの3方向(2方向でも)が自由に根が伸びる事が出来れば、『オリーブ』は自由に枝を張ることが出来ますので、なるべくなら基礎方向に伸びないように防護壁を埋めてあげて下さいね。

まとめ

『オリーブ』は、育てやすさについては定評が有りますので、地植えする時の場所さえキチンと調べて植えてあげれば、成長するにつれ楽しみとなるでしょう。

逆に言えば、その様な考慮をせずに植えてしまうと、この記事で挙げたような問題が起きた場合、安易に解決出来なくなる状況に成り兼ねませんので、植える場所の下調べは必要と思えますね。

『オリーブ』に限らずですが、植物の根の張る力は本当に侮れないですからね。